萬葉ゆかりの地
春過ぎて 夏来たるらし 白たへの
衣乾したり 天の香具山
橿原市の東の方に、連なった丘のように見えているのは、大和三山のひとつ、天香久山(あまのかぐやま、天の香具山)。天から降りてきた神聖な山として昔から崇められている。壬申の乱が終わり、ようやく世の中に平和が戻ったころ、持統天皇は、夫、天武天皇を亡くして、ひとりでその遺志と国家事業を引き継いでいた。藤原宮の大極殿から東を眺めると、天香久山はすぐ目の前に見える。【春が過ぎて夏が来たらしい、天香久山に白い織物が乾してある。】
飛鳥から見た天香久山